旅のメモ帳

lilac283.exblog.jp
ブログトップ
2007年 07月 13日

関西旅行④[2007.6]/「菊乃井 本店」

6月2日 土曜日。
ようやっと旅行の本流に入った、というか
前日までのは、私が食べ歩きしたいがために旅行日数を増やして
あれこれ気ままに巡った前泊の前哨戦?でしたが
今回の旅行の本体部分。皆が揃う日です(笑)

神戸在住の友人と、東京から早朝の新幹線に乗って京都入りする友人とも
ホテルのロビーで待ち合わせ。
久しぶりの再会を喜び、ひとしきりおしゃべりしたあと全員が揃ったので
そこからタクシーで予約した昼食のお店へ向かいました。(食べてばっかり?)
向かった先は高台寺にある「菊乃井」さんの本店です。

f0126272_0585164.jpg


高台寺の横の道を登り
趣ある竹林と石畳のアプローチをタクシーが進んでゆくと
建物が現れました。
竹林の中に佇む建物は、どこかしら高級旅館を思わせる店構え。
f0126272_0581846.jpgf0126272_0583723.jpg


タクシーが到着するとすぐさま下足番の方が出てきて
打ち水のされた広い玄関をあがり、仲居さんがお部屋へと案内してくださいました。






***

東京赤坂にも支店はありますが、ん~、一度本店へ伺ってみたかったのですよね。
といっても今回の旅行にはまだメインが控えており、
全ての予算をアップしてゆくと際限がないので(^^;、
ここではお手頃な「時雨めし弁当」にしました。

お昼でも、懐石料理を予約すれば1Fの個室が使えるそうですが
お弁当の場合は2Fの大部屋になるとか。
と、電話で問い合わせた際の話(忙しいのか
ちょっとつっけんどんな女性の対応)でしたが
実際、お部屋に通されてみると・・・これがなかなか。趣ある良い部屋でした。
お部屋の入口には若草色の几帳が立てられています。
横一列並びの、3~4テーブルが相席になりますが、思っていたよりもこじんまりした部屋で
しかも一番窓際へ案内してくださったので緑がよく眺められ、良かったです。

f0126272_0544616.jpg
開け放たれた窓。一面緑で美しい。


f0126272_0543014.jpg


f0126272_057215.jpg
ちゃんと撮れてないのですが、葦簀障子が入っているのがお分かりになるでしょうか?
6月に入り室礼も夏仕様に。外は油照りの京都だったのに、まるで別世界。エアコンなんかないのに風が通りぬけ、とても涼しい。


掛け軸も夏仕様。
f0126272_0551363.jpgf0126272_0552925.jpg





f0126272_0541254.jpg
最初のセッティング。


f0126272_0554913.jpg
仲居さんの着物の帯にもこの菊乃井の紋が。


f0126272_0562250.jpg
お弁当全景


f0126272_056794.jpg
先付/山芋の餡かけ
中の山芋は一度あられ切りにしたものを再び冷やし固めてあります。
なので口当たりは柔らかいのに噛むとシャリシャリした食感で美味しい。


f0126272_056365.jpg


f0126272_0565095.jpg
椀モノ/海老しん薯、椎茸、三つ葉。


f0126272_057664.jpg
時雨めし。山芋とろろ、特製の胡麻味噌ダレに漬けた鯛。
鶉と青のりで月と雲を、胡麻ダレは峰を描いた様子は、いにしえの真葛ヶ原の、月を愛でる遊興の地をうつしたもの。「混ぜてお召し上がり下さい」とのことでしたが、すでにお腹いっぱいだったので上だけ頂こうとしたらちょっとしょっぱくて。なかなか難しい匙加減です(^^;




先付け、椀モノはやはり美味しかったです。
ただしワタシ的には、今回京都で食事した3軒中
こちらが一番味が強く感じられました。
(冷めてもいいようなお弁当向けの味付けだからかもしれませんが。。。)

ただ、老舗料亭体験としては良かったと思います。
前回の京都旅行では同じこのメンバーで
京都の中でも老舗と名高いH亭にも行っているのですが
お会計を終えて外に出たとき、
「H亭より全然よかった!」と皆が声を揃えて自然と会話しはじめたんです(笑)
昼食のお弁当はほぼ同価格帯ながら
料理の味、店の佇まいや室礼、仲居さんの質など、
H亭より菊乃井さんのほうが満足度が高かったというのが皆同じ感想。
H亭は夜に訪れていたら、もしくは
私達の行った別館ではなく本館であればまた別の印象だったかもしれませんが
でも、やっぱりみんな(前回は声に出さなかったけど)同じことを考えていたのね(汗)


菊乃井さんのお昼の、コストパフォーマンスの良さを再認識。
幹事としては、ほっと胸をなで下ろした瞬間です。



お会計はこちら1階の小部屋でソファに座りながら。ちゃんと別室が用意されています。
エルメスの灰皿に、村田さん著の「風花雪月」も置いてありました(笑)
f0126272_0573884.jpgf0126272_0575170.jpg




菊乃井のご主人、村田吉弘さん曰く、「料亭にとって料理は、一部であって全てではありません。店の佇まい、しつらえの贅沢さや風情、女将のもてなしなどが、複合的に楽しめる場所が料亭です」と。
「風花雪月」によると菊乃井の本店では
6~9月は葦簀障子以外にも、ひんやりした網代をひき、麻のお座布団を用意し
お香を変え(普段は練り香)、仲居さんの着物も替えるなど
五感すべてで涼を感じられるよう細やかな工夫をなされるそうです。


京都の街中にいるとは思えない
自然の涼風と緑の眺めを肌で感じながらの食事は、たしかに格別の心地よさでした。
きちんとした懐石コースで使える個室とのしつらえの違いはもちろん大きくあると思いますが
ちょうど季節の移り変わりの時期である6月に訪れることができて
タイミングもよく、
手軽なお値段での風流な食事。
皆で集まりながらゆっくりも過ごせましたし、なかなか良かったです。


余談ですが、こちら本店の2階には、村田さんが買い集められたフランスのアンティーク家具を置いた洋室も新しく作られたそうです。パリで専門の職人によって修復されて張り直され、注文から10ヶ月かかったナポレオン3世時代の椅子。100年前のペルシア絨毯。ステンドグラスやガラスの衝立もフランスからのものだそう。このお部屋の予約は懐石コースからになりますが、アンティークに興味のある方は、こちらの洋室もいかがでしょうか?


*****
「菊乃井」本店
京都市東山区祇園円山真葛ヶ原
電話075-561-0015
12:00~14:00入店、17:00~20:00入店
不定休
[PR]

by lilac283 | 2007-07-13 12:54 | -京都


<< 関西旅行⑤[2007.6]/プ...      関西旅行③[2007.6]/「... >>